鹿児島の十二月の上生菓子
山茶花 雪平
山茶花を雪平で表現しました。中にはふんわりとしたこし餡が詰まり、外側は雪平で慎重に形作られています。山茶花は椿と似ていますが、その花びらの散り方が異なります。椿は花がまるごと落ちるのに対し、山茶花は花びらが一つずつ散っていくのが特徴です。この山茶花の特徴と美しさを雪平で表現しました。ひとつひとつの花びらの優美な散り方を感じながら、雪平の風味と口どけの良さをお楽しみください。山茶花の優雅な美しさを和菓子としてお愉しみください。
寒椿 練切
「寒椿」は、寒い季節に美しい花を咲かせる寒椿のイメージを表現した和菓子です。その花びらは、10月から2月に開花します。茶巾のしぼりを使い、表現しました。花びらの形状や質感を再現するため、2枚の花びらを重ねており、見た目にも美しく、手に取る楽しみがあります。また、中には小豆のこし餡が詰められており、香ばしい甘さが口の中に広がります。練切の技法を用いて作られたこの和菓子は、季節感と芸術性を兼ね備え、目でも楽しめる美味しい一品となっています。
みかん(こなし)
「みかん」は、見た目も味も楽しい和菓子です。実際のみかんのように、一つ一つのみかんの実には丁寧にヘラですじを入れ、それを殿子でつけています。また、包餡された中には小豆のこし餡が入っており、ほんのりした甘さが広がります。特に特筆すべきは、みかんの皮をはぐことで現れる白いすじを表現した点です。この工程により、まるで本物のみかんのような見た目が実現され、和菓子ならではの芸術性と技巧が光ります。手に取る楽しさと見た目のリアルさが絶妙に融合し、和菓子愛好家にとって魅力的な一品となっています。
鶴(上用)
「 鶴」は、鳴き声が共鳴し遠くに響き渡ることから、天上界に繋がる鳥とされ、幸運の象徴として尊ばれています。この和菓子は、上用饅頭を用いて、鶴の姿を表現したものです。鶴は日本の伝統文化において縁起の良い鳥として重んじられ、その美しさと風格は和菓子の形にぴったりと表れています。また、食べるときに口にすることで、幸せや縁起を呼び込むとされています。
水仙(かの子)
「水仙」は、冬を象徴する花である水仙を表現した和菓子です。外側には小豆のかの子が敷き詰められ、中にはぎっしりと小豆のつぶ餡が閉じ込められています。水仙の優雅な姿を再現するため、小豆のかの子が緻密に敷き詰められており、その美しい模様が目を引きます。また、中に詰まったつぶ餡は、ほんのりとした甘さと小豆の風味が口の中に広がります。水仙は寒い季節に美しい花を咲かせ、希望や幸せを象徴します。この和菓子は、その優雅さや冬の美しさを愉しむための一品として贈り物やお茶のお供としても最適です。